他の歯医者さんで抜歯しかないと言われたという歯について
西池袋TKデンタルクリニックの武末です
最近はタイトルの通りで、他の歯医者さんで抜歯しかないといわれたので
一度みてもらいたいという趣旨の患者さんが多くなってる気がします。
抜歯というのは歯にとっては治療の最終手段でもあるわけですから
矯正治療のための便宜抜歯や親知らずの抜歯などを除いて、基本的には
避けたいものです。
その最後通告を受けたわけですから患者さんとしては
「どうしても無理?」
「なんとか残せない?」
「他の歯医者ならどうだろ?」
などなどいろんなことを考えるのは決して悪いことだとは思いません。
逆に私が担当してる当院の患者さんにそのような抜歯を勧める状況もあるわけですが
その患者さんが他の歯医者さんで別の意見を聞いてみたいと思われることに
何も否定的な気持ちはありません。
とにかく納得して治療をうけてもらうことが大切です。
しかしながら現実は患者さんが思ってるほど別の歯医者さんなら救える歯というのは
多くはありません。
私が他の歯医者さんからうちに来院されて診て診断をするのは状態が深刻な順番に
以下のようになります。
1 100%抜歯しかない 誰が診ても保存は困難
2 延命としての治療なら不可能ではないかもしれないが、数ヶ月から数年しかもたない
3 私には保存は無理だけどもしかしたら他の専門性の高い先生なら助かる可能性があるかもしれない
4 治療の方法によっては長期保存できる確率が50%程度だとおもわれる
5 しっかりした治療を行えば、かなりの確率で長期保存も可能と思われる
これがすべてではありませんが、概ね上記のように1〜5のどこかに当てはまります。
患者さんとしては4もしくは5であってほしいと願って来院されるのだとおもいますが
実際には1か2であることがほとんどですね。
つまり「私も前の先生の判断とほぼ同じです」と言わざるを得ないことが多いという
ことです。
抜歯というのは、歯の命の終わりを意味します。
もしこれが歯の命ではなく、生命だったら・・・
癌などの告知などのケースが考えられます。
他に治療法はないのか?って普通思いますよね。
そういう意味では、いくら信頼してる先生だとしても、抜歯という最終判断を
言われたときはしっかりと納得した上で決断をされることを強くおすすめします。