マイナンバーの健康保険証利用の義務化に思う
西池袋TKデンタルクリニックの武末です
マイナンバーの健康保険証利用の義務化に関しては、肯定的な意見を
耳にする機会は少なくむしろ多くの問題を指摘されることばかりのような
気がしてなりません。
我々の医療の現場でもかなり混乱が生じています。
長期的な視野でいえば多くのメリットがあるのも理解できます。
しかしながら、マイナンバーカードには健康保険証への紐付けのほかに
今後は運転免許証との紐付けや預貯金口座への紐付けも検討されており
将来的には国が個人の全資産の把握に活用することを想定してあります。
医療負担などに金融資産状況を反映させ、負担能力があるとみなされた
国民には利用者負担を増やすことも計画されているのです。
他にももっと繊細な問題もはらんでいます
それは病気の履歴が血縁者と紐付けされることです。
現在はたとえ血縁者であっても各々の被保険者ならば医療情報はリンク
されることはありません。、しかしそのに紐帯が生じれば特に血縁者の
遺伝性疾患罹患傾向やゲノム情報は悪用しようと試みるものへの好餌に
なりかねないのです。
もしも情報が漏洩した場合は結婚差別、就職差別、組織人事などなど
意図してない部分での利用が行われる可能性が十分にあり得ます。
また、そんな情報漏洩への不安や親族への気兼ねなどが追い討ちをかければ
受診控え、治療機会の逸失を招かないとも言い切れません。
やはりマイナンバーカードの発行や健康保険証との紐付けに関しては
マイナンバーカード導入時に説明していた通りに国民が任意で選択
できるようにしなければならないと考えるのは私だけでしょうか?